「手を上げる」「例を挙げる」――どちらも「あげる」と読みますが、使い方には違いがあります。「どっちを使うのが正しいの?」と迷うこともありますよね。実は、「上げる」と「挙げる」には意味や使われる場面の違いがあり、適切に使い分けることが大切です。本記事では、それぞれの意味や使い方を詳しく解説します!
「上げる」と「挙げる」の基本的な違い
項目 | 上げる | 挙げる |
---|---|---|
意味 | 物理的に上に移動させる | 例や行動を示す、取り立てる |
ニュアンス | 物の高さを変える | 行動や意識を表現する |
使われる場面 | 手・旗・温度・成績・給料など | 例・手を挙げる・式を挙げるなど |
英語訳 | Raise, Lift | Give an example, Hold (a ceremony) |
例文 | 「旗を上げる」「温度を上げる」 | 「例を挙げる」「結婚式を挙げる」 |
📌 「上げる」は、物理的に上に持ち上げるときに使う。
📌 「挙げる」は、行動や取り立てて示すときに使う。
「上げる」とは?特徴と使い方
① 「上げる」は、物理的に高くすること
「上げる(あげる)」は、物の位置や数値などを高くするときに使います。手を上に持ち上げる、温度や成績を上昇させるなど、目に見える変化を指すことが多いです。
✅ 特徴まとめ
- 物理的に高さを変える動作
- 数値や状態を向上させるときに使う
✅ 「上げる」の具体例
- 「手を上げる**」** → 手を高く持ち上げる
- 「気温を上げる**」** → 温度を高くする
- 「給料を上げる**」** → 金額を高くする
- 「スピードを上げる**」** → 速度を速める
📌 「上げる」は、物理的な動作や数値の変化を表すときに使う。
「挙げる」とは?特徴と使い方
① 「挙げる」は、行動や例を示すときに使う
「挙げる(あげる)」は、何かを取り立てて示す、行動を起こすときに使う漢字です。
✅ 特徴まとめ
- 例や事例を示すときに使う
- 行動や儀式などの特定の動作を表す
✅ 「挙げる」の具体例
- 「例を挙げる**」** → 具体的な例を示す
- 「手を挙げる**」** → 意思表示や発言のために手を挙げる
- 「結婚式を挙げる**」** → 式を行う
- 「犯人を挙げる**」** → 犯人を逮捕する
📌 「挙げる」は、特定の行動や例示、儀式を表すときに使う。
「上げる」と「挙げる」の使い分けポイント
こんなときは? | 上げる | 挙げる |
---|---|---|
手を高くする | ◎ | △(発言・意思表示のとき) |
温度や成績を向上させる | ◎ | × |
例や事例を示す | × | ◎ |
結婚式を行う | × | ◎ |
犯人を捕まえる | × | ◎ |
✅ 物理的に上に動かすなら → 「上げる」(例:「旗を上げる」「温度を上げる」)
✅ 例を示す、行動を起こすなら → 「挙げる」(例:「例を挙げる」「式を挙げる」)
「上げる」と「挙げる」の違いを具体例で比較!
① 手の動作
- 「手を上げる」 → 手を物理的に持ち上げる(高さを変える)
- 「手を挙げる」 → 発言や意思表示のために手を挙げる
📌 → 高さを変えるなら「上げる」、意思表示なら「挙げる」
② 例を出す
- 「選択肢をいくつか上げる」 → ❌ 誤用(この場合は「挙げる」)
- 「例を挙げる」 → 正しい使い方(具体的な例を示す)
📌 → 例を示す場合は「挙げる」が正解
③ 数値を変える
- 「価格を上げる」 → 金額を高くする(正しい)
- 「価格を挙げる」 → ❌ 誤用(この場合は「上げる」)
📌 → 価格や数値を変えるなら「上げる」
④ 儀式・行動
- 「結婚式を挙げる」 → 式を行う(正しい)
- 「結婚式を上げる」 → ❌ 誤用(この場合は「挙げる」)
📌 → 儀式を行う場合は「挙げる」が正解
まとめ
📌 「上げる」は…
- 物理的に位置を高くする
- 数値やレベルを向上させる
- 例:「温度を上げる」「手を上げる」「スピードを上げる」
📌 「挙げる」は…
- 例を示す、行動を取り立てて行う
- 儀式や特定の動作を表す
- 例:「例を挙げる」「手を挙げる」「結婚式を挙げる」
💡 どちらを選ぶ?
✅ 物理的に上に持ち上げるなら → 「上げる」(例:「旗を上げる」)
✅ 例を示す、行動を起こすなら → 「挙げる」(例:「例を挙げる」)
「上げる」は高さや数値を変える動作、「挙げる」は行動や意思を示す動作。使い分けをマスターして、自然な日本語を使いこなしましょう!
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